武術の達人の話を聞きました。

 

武術なので殺し合いをしていた武士の時代から伝わる身体操作の達人です。

彼らは面と向かった瞬間に、相手が何をしてくるかを察知してあらゆる攻撃に対応できるように準備しています。

殺気を感じた。てゆうやつです。

 

素人は、右から拳が顎をめがけて飛んできたのを目で見て『避けないと。』で避けます。

達人は、まだ現実の世界では誰も何も動いていないのに、飛んでくるかもしれない世界を見ています。

 

達人同士の戦いは、素人から見たらお互い何もしていないのに、お互いの中ではすごい駆け引きが行われています。

 

彼らが戦っているところは気の世界です。

人の物をバレずに盗むスリをやっている彼らも言うならば達人です。

 

右肩が汚れていたとするならば、

『お兄さん、右肩にホコリが付いているから、叩いときますね。』

と言って、『ありがとう』とお兄さんの意識が右肩に入ったところで、

左尻のポケットにある財布を盗む

 

相手の気をうまく使った達人の技です。

※盗みは良いことではありませんが

 

 

面白いな〜と思いながら話を聞いていると

 

今度はアメリカの銀行強盗の専門の捜査官の方が

銀行強盗の常習犯を相手にした時は、拳銃を持っていたとしても

銃口を見れば、その銃口の向きで大体どのあたりに弾が飛んでくるかが分かる為に

その範囲に入らないエリアで相手との駆け引きをしていきながら捕まえる。

とおっしゃっていました。

 

しかし一番怖いのは、ど素人で初めて拳銃を握ったような犯人だった場合

犯人自身が銃弾がどこに飛んでいくか分かってないから

捜査官が銃口を見たところで、何もあてにならない。

先を色々考えることができるが故に、ど素人の考えが読めないから全く動けない。

と言われていました。

 

達人になれば最強と思いきや、

玄人には勝てるけど、素人には考え過ぎて万が一負ける時がある。

 

玄人は素人には勝てるけど、達人には敵わない。

 

素人は玄人には敵わないけど、達人を翻弄することはできるかもしれない。

 

じゃんけんみたいな構図になって面白いなと思った話でした。